マルコによる福音書は、イエス・キリストの生涯、教え、奇跡、受難、復活について記述しています。
イエスの宣教の始まり
預言者イザヤの言葉が引用され、洗礼者ヨハネが登場します。ヨハネは荒野で悔い改めの洗礼を授け、人々に罪の告白を促しました。イエスはヨハネから洗礼を受け、天から「あなたはわたしの愛する子」という声が聞こえます。その後、イエスは40日間荒野でサタンの試みを受け、天使たちに仕えられました。
ヨハネが捕らえられると、イエスはガリラヤで宣教を開始し、「神の国は近づいた。悔い改めて福音を信じなさい」と語ります。イエスはシモン(ペテロ)、アンデレ、ヤコブ、ヨハネを弟子にし、「人間を取る漁師にしよう」と呼びかけました。
奇跡と教え
イエスは会堂で教え、人々を驚かせました。また、悪霊を追い出し、病人を癒し、ペテロのしゅうとめの熱を治しました。群衆がイエスを求め、彼は各地で宣教を続けました。
ある時、中風の人が床に乗せられ、屋根を剥がしてイエスの前に降ろされました。イエスは彼の罪を赦し、歩けるようにしました。律法学者はこれを神への冒涜と考えましたが、イエスは「人の子には罪を赦す権威がある」と示しました。
レビ(マタイ)を弟子にし、罪人や収税人と食事をしました。これを非難する律法学者たちに対し、「健康な人に医者は不要。わたしは罪人を招くために来た」と答えました。
安息日に穂を摘んで食べる弟子たちをファリサイ派が非難しましたが、イエスは「安息日は人のためにある」と述べました。また、安息日に手の萎えた人を癒し、ファリサイ派の人々はヘロデ党と共にイエスを殺す相談を始めました。
十二使徒の選定とたとえ話
イエスは12人の使徒を選びました。彼らはペテロ、ヤコブ、ヨハネ、アンデレ、フィリポ、バルトロマイ、マタイ、トマス、アルファイの子ヤコブ、タダイ、熱心党のシモン、イスカリオテのユダです。
イエスは「種を蒔く人のたとえ」を話し、神の言葉を受け取る人々の違いを示しました。また、「からし種のたとえ」では、神の国が小さな始まりから大きく成長することを語りました。
嵐の中でイエスは「静まれ」と湖に命じ、風と波を鎮めました。弟子たちは「風や湖さえも従うこの方は誰か」と驚きました。
悪霊の追放と病の癒し
ゲラサの地で悪霊に取り憑かれた男を癒し、悪霊を豚の群れに追い出しました。町の人々は恐れてイエスに退去を求めました。
会堂司ヤイロの娘を復活させ、12年間出血に悩む女性を癒しました。女性は「せめて衣に触れれば癒される」と考え、実際に癒されました。
イエスの拒絶と弟子たちの派遣
故郷ナザレでは、イエスは預言者として受け入れられませんでした。弟子たちを二人一組で派遣し、悪霊を追い出し、病人を癒す権威を与えました。
洗礼者ヨハネはヘロデ王によって斬首されました。その後、イエスは五千人に食事を与える奇跡を行い、湖上を歩いて弟子たちを驚かせました。
エルサレムでの対立と十字架
イエスはエルサレムに入り、神殿を清めました。ファリサイ派や律法学者と論争し、終末についての教えを語りました。
最後の晩餐では、パンとぶどう酒を用いて「これはわたしの体、これはわたしの血」と述べました。ゲッセマネで祈り、ユダの裏切りによって捕らえられ、裁判で死刑判決を受けました。
十字架にかけられたイエスは「わたしの神、なぜわたしを見捨てたのか」と叫び、息を引き取りました。
復活と使命
イエスは復活し、最初に女性たちに現れました。弟子たちに全世界に福音を宣べ伝えるよう命じ、昇天しました。
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